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『自分が悪かった、寂しくてどうしようもなかった、って、泣くんだってさ。
あっちから一方的に振ったってのに、女って怖ぇよなー。』
そうだ。
八乙女先輩はあんなに彼女を好きだったのに。
会えなかったから、寂しかったから、
だから別れるなんて。
別の人と付き合うなんて。
甘い考え。
どんな事情があったとしても、
彼女は八乙女先輩を傷付けた。
それなのに今更、都合が良過ぎる。
そんな人、別れて良かったじゃないか。
だから、私が彼女を助けるような行動に出る必要なんて、ない。
八乙女先輩だって。
今はつらそうにしてたって、
会わない内に、断り続けている内に、
彼女のことはきっと忘れてくれる。
そうしていつか、
私のことをーーー好きになってくれれば、
それでいいんだ。
光「Aー！お待たせ！」
そう、思った。
何度も、何度も、繰り返した。
知らない振りをすればいい。
何もしなければいい。
そうすれば、
私を突き放すことの出来ない先輩が、
離れていくことはないんだから。
光「さっみーな！ツリー見に行く前に、どっか入んない？」
だけど、何度繰り返し思っても、
自分の行動を正当化しようとしても、
どうしてだろう。
これからの私たちが、想像できないの。
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作者名：環
| 作成日時：2019年7月17日 22時
