キラキラヒカル②…Hikaru.Y… (ページ31)

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始めは薮先輩じゃなく、
八乙女先輩から直接聞こうと思った。

でも、八乙女先輩は私を傷付けることが分かっていたら、絶対に言わないだろう。

だから、あんな風に一人でつらそうな表情を浮かべていたんだと思う。

宏太『ヨリ戻したい、って言われてるってよ。』

……本当は、少しだけ期待もあった。

この間言ったことは

からかうための嘘だった、とか、
勘違いだった、とか。

宏太『光は、何度も断ったみたいだけど？』

連絡はきてても、

八乙女先輩は気になんてしてなくて。

もう彼女のことは吹っ切ったみたいだ、って。

そんな風に言われることを、
期待していた。

A「……どうして、ですか？」

宏太『Aさんは…なんでだと思う？』

八乙女先輩が脳裏に浮かべていたのは、
きっと私のこと。

けれど、
それはきっと。

彼女のことを吹っ切れたとか、
私を選んでくれたとか、

そんな甘いものじゃない。

明確な言葉なんてなくても、
その答えを私はずっと目の当たりにしている。

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