キラキラヒカル②…Hikaru.Y… (ページ30)

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薮先輩の分かりづらい言葉の中に見え隠れするもの。

八乙女先輩を心配しての行動だと思えば納得はいく。

私と違って、クラスも部活も同じで、四六時中一緒にいる。
私が図書室で見たような先輩の姿を、何度も見ているのかもしれない。

そんな先輩の様子を見兼ねて、
私のところへやってきたんだとしたらーーーー？

宏太『……俺に聞いちゃっていいんだ？』

A「、はい。」

先輩なのに、どこか頼りなくて、

心配で、
放っておけなくて。

始めは惚気ばかりで、
人の話なんて聞かなくて、

笑っちゃうくらいにポジティブで。

面倒だ、と何度思っても、
結局いつだって最後まで話を聞いてしまう。

私は呆れた顔をしながら、

そんな幸せそうな先輩を見ていることが、好きだった。

だから、ねえ、先輩。

八乙女先輩。

そんな顔をしないで。

優しさのかたまりみたいな貴方を、

困らせるつもりも、
苦しませるつもりもなかった。

先輩を悩ませるために気持ちを告げたわけじゃない。

私は、貴方に笑っていてほしかった。

ただ、それだけだった。

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