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あの日薮先輩が言っていたような、他の軽音部の人達と違って、八乙女先輩は目立って極端にモテたりはしないし、浮いた話も聞かない。
そんな八乙女先輩に対して、他に好きな人がいると知っていながら、気持ちを隠そうとしない後輩の存在に、興味が沸いただけなんだろう。
A「……そうですね、別に何も。世間話してたくらいで。」
光「世間話って？」
A「お互い大変だ、みたいな？」
光「え？おまえら何か共通点あったんか？」
A「まあ…共通の知り合いはいますね。」
光「そーなん？誰？」
A「八乙女先輩。」
光「……え、待って、おまえら大変なのと俺が共通の知り合いなのと、なんか関係あんの？」
A「あ、分かんないならいいですー。」
光「おい！ちょっと意味深な言い方すんなよ、ちゃんと先輩に説明しなさ………っと。びびった携帯か…。」
でも、最近の先輩の様子がおかしいのは間違いなくて。
A「携帯、確認しなくていいんですか？」
光「え？うん。後で見るし。」
私と一緒にいるとき、スマホの振動音が聞こえることが多くなった。
先輩は反射でそれを取り出して、
けれど、直ぐにしまう。
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作者名：環
| 作成日時：2019年7月17日 22時
