XYZ…Ryosuke.Y (ページ9)

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涼介「…んな目で見てくるって、煽ってんの？」

A「ちが、！」

涼介「―――もう、黙れよ。」

A「ちょ、涼、！、」

もう一度深い口づけ。

もがく身体を涼介の全体重で押さえつけられてしまえば抗うことも出来ない。

それでも私の中の常識が、

倫理が、

道徳が。

心臓の奥から警報を鳴らす。

こんなこと、いけない。

だって、涼介には奥さんがいるんだから。

たとえ酒に酔っていようとも、
して良いことと、悪いことがある。

私が、振り切らなきゃダメなんだ。

涼介の為にも、私の為にも。

A「………りょっ、う、…すけ！」

涼介「…抵抗が多いんだよ。別にいいけど。」

A「こん、の、酔っぱらい！！
目ぇ醒ませ、っつーの！」

涼介「……。」

ふ、と。

私の左手を握っていた涼介の右手が離れた。

ああ、意識が戻ったんだな、と思い、
ほっと胸を撫で下ろす。

それにしても、涼介のキスに吃驚した。

…いつの間にこんなうまくなったんだろう。

危うくこのまま、
なし崩しになってしまうかと思った。

良かった。

安心して身体の力を抜いたところで、
涼介がまた動いた。

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