XYZ…Ryosuke.Y (ページ15)

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腕に注がれていく液体。

栄養不足とか、そんなとこだろう。

指先を動かして、手を開いたり閉じたりする。

身体は問題なく動く。

ふらついていた頭も、
睡眠をとったからかだいぶ良くなった。

暖かい日差しにまどろんでいると、
小さなノックの後に扉が開く。

白衣を身に着けた女性の医師がにこやかに部屋へ入ってきた。

「Aさん、気が付かれましたか？」

A「あ、はい…、あの…私、」

「栄養失調ですね。上司の方にもお話をお伺いしましたが、最近働き詰めだったとか。
駄目ですよ、無理しては。

大事な身体なんですから。」

A「はい…すみません…。」

「えっと、あなたが父親？」

侑李「は？」

A「え？」

「あら、違いました？駆け込んできたっていうから、てっきりそうかと…。」

侑李「父親…？って…え？」

A「先生、あの、」

「……気が付いてなかったの？…あなた、お腹に、」

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