検索窓
今日:3 hit、昨日:7 hit、合計:48,870 hit

43 ページ43

.







先輩は知らない。





あれから私は何度も、八乙女先輩の様子を見に行こうとしていたこと。


声をかけて、何か話すべきなのかと迷っていたこと。


メッセージを送ってみようと、文章を作っては消していたこと。








あれだけ正直に気持ちを伝えたというのに、
勢いが止まれば、途端に冷静になる。



そのときのことを思い返しては不安になって、
一つ一つの行動にも臆病になった。









光「……あのさー。…怒んなよ?」





A「なんですか?」





光「俺、Aと前みたいに話せなくなんじゃねーかって思ってた。
…でも、おまえが今まで通りで、ほっとしたわ。」









余所余所しくなったり、やっぱり一緒にはいられないって避けられたりしたらどうしようって、何度も考えていた。



だから、私も先輩と同じで。



変わらなかった関係に安堵している。









八乙女先輩は私の気持ちに応えてくれたわけじゃない。
ただ、受け入れてくれただけ。





一歩前進ではあるけれど、先輩が前の彼女を引き摺っていることに変わりはないんだ。








.

44→←42



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (83 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
236人がお気に入り
設定タグ:Hey!Say!JUMP , 八乙女光   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2019年4月14日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。