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それから何度目かの担当曜日。
私はいつもの中庭に向かう。
八乙女先輩は先週の日曜日に彼女と会うと言っていたから、その時のことを今日も嬉嬉として話すんだろう。
そんな予想をしながら中庭に辿り着くと、
珍しいこともあるもので、先輩が先に其所にいた。
A「あれ、先輩が先にいるなんて、珍しいですね。」
光「んー。俺だってたまには早く来るって。」
A「いつもそうしてくれるといいんですけどね。
先輩がこんなに早いなんて、珍しくて雨でも降っちゃうんじゃないですか?
あ、そしたら水遣りしなくていいのにー。」
ちょっとした、他愛のない憎まれ口。
それだっていつものやり取りのはずだった。
先輩が冗談まじりに怒ってくると思っていたのに。
光「おし、今日もお仕事がんばるか!」
A「……。」
違和感を感じた。
いつもの先輩、じゃない気がした。
光「ほら、A、ホース持ってきて!」
A「……先輩?」
よく話すようになっただけで、
それほど先輩を知っているわけでもないのに。
余計なお世話かもしれないのに。
だけど、聞かずにはいられなかった。
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作者名:環 | 作成日時:2019年4月14日 10時