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大貴のことをずっと想っていられれば、
私はきっと侑李の隣にいることが出来た。
一途な私のことを、侑李も何も不満に思わず傍に置いてくれただろう。
それが、こんな尻軽で身勝手な女だったとは、
侑李もさぞがっかりしたに違いない。
＊＊＊
『本当に、がっかりだよ、A、」
その日みた夢に、
そう言って私に背を向ける侑李が出てきた。
ひどく、目覚めが悪い。
瞼の腫れた朝は、最悪の気分。
身体を持ち上げても、頭が上手く回転しない。
茫然と布団の上で佇む私はなんて間抜けなんだと思う。
「今日…バイトか…行きたくない……。」
甘ったれたことを言っていることも分かってる。
でも、こんな気分で誰かに会うだなんて、
笑顔を貼り付けて過ごすなんて、
拷問もいいところだ。
休んでしまおうか。
だけど代わりは誰に頼めばいいのか。
今から代わりになる人を見つける労力を考えて溜息をひとつ。
鉛のような身体を持ち上げて、
とりあえずシャワーを浴びることにした。
「A、お迎え来てるわよ？」
A「…………え？」
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作者名：環
| 作成日時：2019年2月23日 10時
