フェイクラバーズ③…Yuri.C (ページ4)

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こんな関係が、
いつまでも続くと思っていたわけじゃない。

でも、続けていたかった。

もっとずっと、
一緒にいられればいいと思っていた。

せめて、こんな別れ方はしたくなかったのに。

侑李「A、ちょっと！待ちなって、」

A「離してってば！」

侑李「っ、」

お願い。

何も聞かないで。

これ以上好きになる前に、
終わりにしなくちゃいけない。

これ以上嫌われてしまう前に、
終わりにしなくちゃいけない。

A「ごめん…もう、終わりにしなくちゃいけないみたいだから。」

侑李「……何それ、どういう意味？」

何も始まってはいなかった私たちのスタートラインがこんなにも遠い所にあったなんて、

その瞬間まで気付かなかった。

スタートの合図を待つことなく、

そんな合図が存在したのかどうかすら分かることなく。

私は、引き返した。

A「ごめんね、侑李。それと、」

その決断が、正解だと思ったんだ。

A「……今までありがとう、」

侑李「…は？何言っ…、A！」

私は侑李の声に背を向けて、走り出した。

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