フェイクラバーズ②…Yuri.C (ページ23)

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『自己分析シート』

…ちょうど、自分でも訳分からなくなっているところなのに。

自分の人柄がどうの、なんて今正直どうでもいい。

そんなことを言ったら、
全就活経験者に叱咤されるに違いないけど。

実際は、書くことは薄らと分かっていても手を動かす気になれなかった。

A「そっかー。忙しいね」

侑李「何、寂しいわけ。」

A「……いや…そういうわけじゃないけど。」

もうすぐインターンだし、などと付け足してしまえば、じゃあちゃんと準備しろ、と急かされるのは目に見えていたので、言わなかった。

侑李「お土産。」

A「え？」

侑李「研修、地方だし。
お土産買ってきてあげるからさ。」

一先ず一行くらいは解いておかないと、そろそろ本格的に侑李のご機嫌を損ねるに違いない。

そう思った矢先だった。

思わず顔を上げると、
侑李は観念したように開いていた本を閉じた。

休憩、と零して背後にあったソファーへと身体を預ける。

侑李「何がいいの。」

頭の後ろで腕を組む侑李は、
柔らかく口の端を持ち上げていた。

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