フェイクラバーズ②…Yuri.C (ページ14)

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腰に手を当てて言ってやれば、
更に大貴の笑い声は大きくなった。

だから、何も面白いことは言ってないんだってば。

大貴「だな、サンキュ。」

そうして大貴は再度私の頭の上に手を乗せた。

どうして私の周りの男の人は人の頭に手を乗せるのが好きなのか。

大貴「俺さ、」

A「なに。」

侑李の真似をして、
疑問符をつけずに相槌を打った。

大貴「おまえが、知念を選んで良かったって思ってるよ。」

A「……、何それ？」

だけど、それも次の瞬間には失敗する。

大貴の言葉の意図が全く汲めずに心の底から疑問符を浮かべてしまった。

ただ、大貴だけが無邪気に笑っていた。

大貴「俺が知ってる、本当に良い奴とくっついてくれて良かったってこと！」

そしてポンポン、と二度頭を軽く叩いてから
大貴は自分の鞄を背負い直した。

大貴「知念もさ、俺が知ってる一番良い女を選ぶとは見る目あるよな！」

ちらりと此方を見やって、
意味ありげに口の端を持ち上げた大貴。

言っていることは先程の冗談以上に、タチが悪い気がした。

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