フェイクラバーズ②…Yuri.C (ページ4)

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この時期ですらみっちりアルバイトをこなして、
ゲーム仲間とつるんで…、

にも関わらず、鮮やかに内定を手にしている侑李と
私とは違うのだ。

もちろん、その裏で並々ならぬ努力の積み重ねがあったことも分かっているけれど。

そんな訳で、おかげさまで所謂『家電』が大活躍しているのだが、なんとも家族の評判がよろしくない。

大学をサボって遊園地に行ったことが
あっさりバレてしまったから尚更だった。

うっかりド平日の日付の入ったチケットを机の上に置きっ放しにしていた自分に跳び蹴りを食らわせてやりたい。

就活は本人の想像以上に思い悩むものですから。

それは、わざわざ我が家に侑李がフォローしにやって来た時に告げた言葉。

騒ぎ、と言うほどのものではないけれど、一連の出来事は【私の就活に対する思い悩みが原因だったが、素敵な彼氏(就職内定済み)が一生懸命に支えてくれている】という理解が我が家で成された。

実際、その素敵な彼氏様のメンタルを支えてやろうと思ったのは私の方だったと言うのに、これは中々癪な結果だと思う。

だけど、それがあったからこそ。

こうして家にかかってくる侑李からの電話にも文句を言いながら、うちの家族は多大な信頼を侑李に置いて接しているのだ。

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