フェイクラバーズ②…Yuri.C (ページ19)

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「Aー、」

A「……大貴？
おはよ。なにしてんの、朝帰り？」

大貴「おま、俺だって朝から電車に乗ることくらいあるわ。」

いつもより早めに家を出て、駅前の交差点で信号待ちをしていると珍しい人物に出会した。

アルバイトでのイメージが強過ぎて、街中で大貴と会うことに思わず違和感を感じてしまう。

そう言えば、侑李とも付き合い始めてすぐの頃はそうだった。

さすがに最近はそんなことは思わなくなったけど。

むしろ今となっては、同じバイト先で働いていた時の印象の方が薄いくらい。

A「あ、この間MVP、とってたね？」

7ヶ月連続だっけ、と続ける。

大貴「あー、まーね。店長に聞いた？知念？」

A「うん、侑李が店長から聞いたっていうのを聞いた。

僕は1年以上MVPだったけどね、だって。」

そう言うと大貴はいつものように笑った。

意識的にしている訳では無いけど、こんな感じで侑李ともバイトの話をすることが増えた。

侑李から聞いてくることもあったし、私から話を振ったこともあった。

実は、これは私たちの明らかなる変化だと思う。

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