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そうやっていつも、
他愛ない話から私たちは始まる。
いや、そうやって他愛ない話だけで終わる事だって、勿論ある。
あまり多いパターンではないけれど。
A「侑李が実習生ねぇ…女子高生から可愛い〜、なんてからかわれないように頑張って？」
侑李「Aみたいに性格の歪んでる捻くれた生徒がいないことを願うよ。」
A「うわ、やーな感じー。」
侑李「どっちが。」
大体こうやって、
お互いに対する悪態が始まるのだ。
侑李「……大貴は？またデート？」
A「……でしょうね。」
鼻歌歌って浮かれて帰って行きましたよ、と。
ちらりと視線を寄越してきた侑李に肩を竦めて見せる。
A「店長は、最近彼とは？上手くいってるの？」
旅行、その人も一緒だったんでしょ、と。
一言浴びせられたなら、一言返す。
それが、私たちだった。
いつもならば、此処でにっこりと笑った侑李が答えをくれるはずだったのだけれど。
侑李「……上手く、いったみたいだよ。」
にっこり。
だけどきっと、
上手に表情が作れなかったのだろう。
一度此方に向けた視線をすぐに逸らして、
侑李は言った。
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作者名：環
| 作成日時：2018年11月3日 16時
