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少し不器用なだけかもしれないな、と思うのは短絡的だろうか。
たった一言で、
今の今まで侑李なんかの為になにやってんだ、と思っていた私の心は満たされていた。
次の出勤日には今付いているバッジを、侑李から貰ったものに付け替えよう。
そんなことを思いながら、早く行くよ、という侑李の後を追った。
次の日も、侑李は私を迎えに大学に来た。
友達には少し疑われた。
……だから高校生じゃないんだってば。
A「毎日来なくても大丈夫だよ？」
侑李「僕が来た方がAは喜ぶと思って。」
にっこり笑いながら言われたら、
恥ずかしいから来ないで、とは言えなかった。
それから侑李に誘われて、一緒に映画も観に行った。
この映画はこういうところが面白い、と観る前に教えてもらったら本当に面白かった。
A「侑李って映画好きなんだねー。ゲームしか興味ないんだと思ってた。」
侑李「なにそれ。僕だって物語の主人公に憧れることだってあるよ。」
A「えー、なにそれ意外！」
思ったままの感想を述べると、
デコピンを喰らわされた。
ちっとも痛くはなかったけど。
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作者名：環
| 作成日時：2018年11月3日 16時
