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侑李「遅い。」
A「ご、ごめん。」
まさか本当に餃子を食べるんだったらどうしよう、と思いつつ、
服に悩んで髪型に悩んで、
服に合う靴があったかどうか悩みに悩んだ後、
それでも頑張った方だと褒め称えたいほど私の中では高速で支度をして、リビングへ戻った。
すると、ドラマの再放送から私へと目を向けた侑李が、眉間にシワを寄せて言い放った。
待ってるから、って言ったのに。
A「…………。」
心の中で悪態吐いて、また虚しくなる。
どうして侑李相手に悩まなきゃいけないの。
初デート(？)に着て行く服に悩むなんて、
何処の初々しいカップルですか？
少し、と言うかだいぶ考え込んでしまっていた自分を悔やんだ。
侑李「…ふーん、そういう服も着るんだ。」
A「え？」
侑李「悪くないんじゃない？」
そう言いながら、リモコンのスイッチを押してテレビを消した。
すごく遠回しだけど、
今のは侑李の褒め言葉、的な何かなのか。
A「あ、ありがと！」
半ば唖然としながら言ってみたけれど、
別に褒めてないよ、なんて
またぶっきらぼうな言葉が返ってきた。
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作者名：環
| 作成日時：2018年11月3日 16時
