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侑李「ちょっと付き合ってよ。」
A「え？」
侑李「ご飯。お腹空いてるんだけど。」
A「えっと…何食べたいの？」
侑李「餃子。」
A「…餃子好きなの？」
侑李「まあね。」
並んで駅に向かいながら侑李が言った。
バイト関連以外で2人で歩くのは初めてで、
むしろ、こういうお誘い自体が初めてだった。
A「あ、でも待って、今日私スーツなんだけど…。」
侑李「別にそのままでもいいけど、嫌なら着替えて来なよ。待ってるから。」
A「えっと……じゃあ、うちあがって待ってる？」
私は実家暮らしだけど、
今日、家族は夜遅くまで帰って来ない。
侑李を我が家のリビングへと招き入れて、適当に飲み物を提供して、そそくさと自室へと向かった。
それまで気にした事なんてないのに。
いつもと違って、2人で出掛けるというだけで、
着る服は何がいいだろう、なんて真剣に悩んでしまうのは乙女の性。
着替えながら、彼氏に迎えに来てもらって、しかも家にあげるなんていうカップル的展開を体験してしまった自分に改めて驚き慄いた。
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作者名：環
| 作成日時：2018年11月3日 16時
