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【今日はごちそうさまでした〜
食事会、とっても楽しかったです！】
最初の一文で、胸を何かで刺されたような痛みを感じた。
見ない方がいい。
分かってはいても目が文字を追う。
【次もまた楽しみにしてますね、大貴くん】
ハートの絵文字が所々に撒き散らされているメッセージに、溢れてきた涙を堪えた。
脳裏に、あの日見かけたビルの光景や、
光くんから見せてもらったスマホの画面が浮かぶ。
自分ではない女性と肩を並べて歩く大ちゃんを思い浮かべて、
そうして、先程の、
自分たちが行っていた情事を思い出して、
自分の中に巡っていた何かが、
ぽたぽたと嫌な音を立てながら落ちていった。
意味が分からない。
本当に、分からない。
どうして、
こんな事ができる？
裏切られた怒りとショックで目の前が赤黒く染まる。
落ち着かせようと目を閉じて、深呼吸をしてから目を開けて視線を壁紙に向けた。
スマホはテーブルの上に戻した。
大貴「なんで入ってこねーの？」
A「え？」
タオルで髪を拭きながら出てきた大ちゃん。
聞かなきゃ。
見てしまったことを謝って、
それでちゃんと、聞かなきゃ。
胸に感じた痛みを思い、手をぎゅっと握った。
A「……シーツ、洗っちゃおうと思って。」
自分の口から出てきた言葉に、失望した。
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作者名：環
| 作成日時：2018年8月26日 15時
