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ビクビクしながら間を空けても、
二人は何も言わなかった。
意を決して目を開けると、真剣な眼差しの光くんと雄也が見守るようにこちらを見ていて、ふ、と力が抜けた。
A「…次会った時に聞いてみようと思う。」
雄也「ん、わかった。」
わしゃわしゃと頭を撫でられ、
髪が崩れて、苦笑いをする。
苦い顔が引き攣っているのが自分でも分かった。
そう、決意をしたって
怖いものは怖い。
不安が、そのまま本当になってしまったら。
大ちゃんの真実を知るのが、
どうしようもなく、怖い。
光「なんだよ、おまえビビってんのかあ？」
A「………え？」
隣で観察するように私を見ていた光くんが茶化すように言う。
思わず顔を引き攣らせたまま顔を上げてしまい、
ハッと気付いた時には雄也の手も止まっていた。
こうなるともう誤魔化せない。
いや、この二人を誤魔化せたことなんて、ない。
観念して眉根を下げたまま、
困ったような顔で頷く。
A「…大ちゃんが、また夜中に来るかもしれないのが…
私ね、今は怖くて。
付き合って初めて、
大ちゃんに会いたくないの。」
.
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作者名：環
| 作成日時：2018年7月28日 23時
