イエスorイエス…Daiki.A… (ページ20)

今日:12 hit、昨日:4 hit、合計:262,004 hit

20 ページ20

(昨日は二人が勘違いしてくれてよかったけど、)

図書館で沈んだ気持ちを心の奥にどうにか押し込みながら、パソコンに文字を打つことに専念する。

この実習のレポートを打ち終えれば、
次に国家試験の試験勉強が待ち受けている。

支援課に面接結果も聞きに行かなければならない。

「はぁ……、」

自然と重い溜め息が溢れた。

それと同時に、奥に追いやったはずの、
もやもやした重い空気が胸の中に立ち篭める。

一昨日からまだ、大ちゃんはうちには来ていない。

それが助かると同時に、私の心の不安を大きくさせた。

(正直、今は大ちゃんと顔を合わせたくない、な。)

脳裏に、一昨日目にしたものが浮かび上がり、
胸のあたりに痛みが走る。

あの日、どうやって自宅に帰ったのか、覚えていない。

帰宅した後も何もする気が起こらず、
スーツに皺が出来るまで床にへたり込んだ。

暫く体が動かせず、時間が経ってからようやく、
のろのろと立ち上がって
洗面所で化粧を落としていた。

その時、メッセージの受信を知らせる音が鳴って、体が硬直した。

通知で光ったスマホ画面を見つめたまま。

それと対峙して、動けなかった。

.