メルトサマー②…Ryosuke.Y... (ページ39)

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アフターサマー…3 ページ39

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「………、」

それが今じゃ、こそばゆくて仕方ないのだから。

背中が焦れて焦れて、
熱く火照ってしまいそうだというのだから。

ああ、だめだ。

背中がかゆくてしょうがない。

ちょっとさ、熱風吹かせてる先生も気付こうよ。
こんなにも堂々と寝倒してるんだから！

私は姿勢を正し、あいつの手が当たらないように態勢をずらす。

それでもあいつの手はまた、そっと背中に当たった。

…こいつ、わざと？

チラ、と後ろを覗き見ても、
後ろの席は変わらずうつ伏せた茶色い頭。

「山下さん、」

A「えっ？あ、はいはい！」

前の席の人から呼ばれて直ぐに前を向く。

別のプリントが配られていて、私はそれを受け取り一枚取って机の上に置いて後ろに回す。

ゆっくりとしたテンポで膨らんで戻るその背中を見ているとやっぱり寝ているようで、なんと声を掛けていいか分からないし、

また一枚取って残りをそのまた後ろの席の人に回した。

プリントを一つ折りたたみ、後ろの机の空いている余白に雑に置いて前を向く。

1学期のまま、

1学期のまま。

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