メルトサマー②…Ryosuke.Y... (ページ19)

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私の押し離そうとする力が消えるまで、

私の文句が止まるまで、

私の抗う気持ちが削げるまで、

…それら全てが尽き果ててもずっと、
自分の気持ちばかりを押し付け、

あいつは空気より近くに居続けた。

いつも身勝手、我侭で自己中心的で、
何を考えてるのかちっとも分からない。

気まぐれに構って、

花に水を注ぐように優しさをかけて、

紙くずを捨てるように手放して、

押し付けるように愛して、

勝手に爆発して、

だから、

A「っ…………、」

あんたを手放したのは、私。

それが私の唯一の誇りだった。

あんたなんて好きじゃない。

それが、
もう二度と想わない唯一の方法だった。

涼介「………A、………。」

懐かしむような、
熱にうなされるような声で、

私の名前を呼ばないで。

想いを吐き出さないで。

初めてキスをしたあの日からのことを、
全部嘘にさせたのはあんたなのに、

私にもう一度、
この腕の中から抜け出す力を

振り絞れと言うの？

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