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思い切り睨みつけながら大ちゃんの肩を叩いた力があまりに強くて、大ちゃんはごめん、と謝った。
これは冗談でも笑い話でもない。
私は本気で同じクラスにした先生の誰かと、
こんな苗字の人に嫁いだ母親を恨んだ。
でも誰より何より、
この胃を蝕むようなストレスの発端はあいつだ。
あいつがいる限り私に平穏はやってこないし、ましてや楽しい高校生活なんて遠い夢物語だ。
もう、あいつが同じクラスでさえなければ他の何が運悪くったって構わないのに、面倒な役だろうと責務だろうと背負ってやるのに。
どうして、
お願いだからそれだけは避けてくれと願ったことが起きてしまうのだろう。
この世に神はいないと真剣に思った。
大貴「そりゃ浮気なんて最低だって俺は思うけどさ。
世の中結構いんだよ、普通にそういうこと出来ちゃうやつ。」
A「最っ低。世の男はみんな最低。」
大貴「何でだよ、俺とかいい男じゃん！最高じゃん！」
A「友達でいる分には最高だけど、付き合うのはちょっと…。」
大貴「おまえほんと可愛くねぇ！
つーかもうさっさと忘れて次いきゃいーじゃん。
誰かと付き合っちゃえば。
そしたら山田なんてあっという間に忘れるって。」
A「もういい。彼氏とかいらないし。」
大貴「言うけどさ、あの山田だよ？
高校上がってさらにモテるぞ、あいつ。
おまえがそんな意地になって恨んでる間にもあいつはさらっと別の誰かと付き合っちゃったりすんだよ。
そしたら不幸なのおまえだけじゃん。」
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作者名：環
| 作成日時：2018年7月8日 10時
