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先生の挨拶があって、
HRが終わって、
ホールで入学式があって、
また教室に戻って。
背中がいつまでも、ぴりぴりと痛かった。
去年のこの頃も、私とあいつはこうして前と後ろに並んで座っていた。
それは私の苗字が山下で、
あいつの苗字が山田なせいだ。
だから私たちは
「同じクラスになる」＝「必ず前後の席になる」。
大貴「よ、どーだったよ？」
A「疲れた。5年くらい生きた気がする。」
大貴「っはは、年とったなー！」
私の通う学校は中等部は一部寮制、
高等部からは全寮制。
中等部の卒業式が終わった後、高等部の寮に荷物を移動させて春休みが明けた時に移り住む。
私は中等部からの寮生で、入学当初は教材と生活用品と多少の服だけだったのに、3年間で荷物は莫大に増えていたから移動は楽ではなかった。
その際、女子生徒の多くが羨むことが、
男子生徒の手伝いだったりする。
仲の良い男子に荷物運びを手伝ってもらったり、彼氏に部屋の片付けを手伝ってもらったりする光景が彼方此方で見られる。
男子が女子寮に入れるのはこんな時だけなので、その時ばかりは、ハイテンションな男子たちが堂々と女子寮を闊歩していた。
私の仲の良い男子…大ちゃんは嬉嬉として彼女(もはや元カノだけど)の手伝いに行った為……
ええ、私などは自力で全部運び切りましたとも。
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作者名：環
| 作成日時：2018年7月8日 10時
