メルトサマー…Ryosuke.Y... (ページ49)

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大貴「俺だって別にひとりが怖くないわけじゃねーし、彼女にはすぐ振られるし、

誰もいねーなって思うときだってあるよ。」

A「………大ちゃんが？」

大ちゃんはいつも真っ直ぐで強くて、
その明るさで人を寄せ付ける。

それが眩しくて、羨ましい、と思っていた。

大貴「でも今は別にひとりだとか思ってねーよ。

彼女いなくても、おまえいるし。」

A「………。」

……息が詰まって、涙を落とすことも忘れた。

大ちゃんは普段、
絶対にこういうことは言わない。

一般的に男女の友情は成立しないと言われる中で、
私達は特別だった。

いつからか大ちゃんは彼女ができると
必ず私に一番最初に紹介してくれて、

そうすることで
彼女も、私も、傷付かないように、

そうやってずっと私との友情を、
守ってくれていた。

だけど、私は大ちゃんといつも一緒にいながら、

大ちゃんは彼女でもない異性の私といて楽しいのかな、とか、

私に女友達が少ないのは自分のせいだ、と罪悪感から一緒にいてくれるだけなのかな、とか、

本当に友達と思ってくれてるのかな、とか、

心の何処かで不安を持っていた。

嬉しくて感激して、
また私は泣き出してしまって、

そんなぐずぐずの私に大ちゃんは
いつものようにティッシュを押し当てて涙を拭った。

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