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……違う。違う違う。
私はもうあいつのことなんて好きじゃない。
心底嫌ってる。
もう二度と関わりたくないって本気で思ってる。
A「好きじゃないってば！
なんでそんなこと言うの、
…大ちゃんは分かってくれてると思ってた！」
大貴「勝手なこと思ってんじゃねーよ。
俺は………っ、
……俺は、おまえを慰めたり甘やかしたりする為にいるわけじゃねーから。」
A「っ…………、」
なんで、
なんで………？
A「……分かった。もういい、」
真っ直ぐに私を見ている大ちゃんの前から、
その目を見返すこともせずに離れた。
どうして、
こんなことになるの。
どうして、
私と大ちゃんが喧嘩しなきゃいけないの。
視界が狭まって、
自分の心臓の音がやたら大きく聞こえる。
だけど、廊下を歩けば誰かの視線がやってきて、
小さな話し声が充満していて、
この学校という広くて狭い世界には、
何処にも、一人きりになれる場所なんてない。
翼「Aー、どこ行ってたの？
次移動だよ、早く行こー。」
だけど、どんなに泣きそうだって、
この大勢が集まる場所には笑顔しか必要じゃなくて、
A「うん、」
寄ってくる笑顔に、
決まって笑顔で返さなきゃいけない。
そうやって平行線を保っていかなきゃいけない。
それが学校という、私たちの世界だ。
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作者名：環
| 作成日時：2018年7月8日 10時
