ミオソティス...Daiki.A... (ページ47)

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家庭の事情で休み、と聞いているが
実際どうなのかは分からない。

 普段はメッセージを送る姿に苦しんでいるのに、
いなければいないで単純に寂しいと思ってしまうのだからもうどうしようもない。 

記憶にある有岡との会話すらも彼女に彩られてしまって、私にとって意味のあるものではなかったのに。

騒いでいた彼女の誕生日プレゼントの件が、
どうやら上々だったらしいことだけ。

 『結局直接訊いたんだよ、何がいいかって。そしたらマフラーなくしたらしくて。丁度欲しいのあるって言ってたから、それ買った』

 次はクリスマスだー！と張り切る有岡に、
上手く笑顔を向けられたかどうか自信がない。

頑張って、みたいなことを短く言った気がするけど、私にはそれが限界だった。   

教師によると有岡の用事とやらは
クリスマスイブの日までかかるらしい。

 即ち、二十四日の終業式には来ない。

だから、次にあいつと会うのは
年が明けてからになる。

 でも今はその方が楽だった。

 イブ当日に有岡の姿を見たりなんかしたら、
きっともっと苦しくなる。

 彼女と会わないで、なんて
言ってしまいそうな自分が怖かった。   