私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？伍っ！【RKRN】

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「なぁ…聞いたことがあるか？








ちょうど今向かっている
第一チェックポイントの噂話」




鉢屋はまるで蝋燭の火をふっと吹き消すような声でその話を自分より前に行く五人に持ち上げた

そうすれば三郎のすぐ前にいる二人
竹谷と久々知がその噂話について鉢屋の狙い通りに触れてくる




「噂話？んなのあったか？」

「さぁ…？三郎その噂話って？」



「あそこに池があるだろ？
昼間でも薄暗くてキミが悪いと言われているが…

実はもう一つ理由があるんだよ」





「り…り…ゆう…？」






食いついた





鉢屋は一番この話を聞かせたい相手であるAの反応が返ってきたことでしめしめと腹の中で笑い

ここからが本番だと
気合いを入れて情景が浮かぶように
話を続けた







「…そう





なんでも婚約者がいた嫁入り前の女が
その婚約者の男に別の女がいたことに絶望し








【身を投げたんだよ】






それ以降…その身を投げたあの池から
女の…








『許さない…






許さない…絶対にあなたを…











あなたを絶対許さないっ…!!!!!』







っていう声が聞こえるかららしいぞ…」



三郎の白熱した演技によって
ほかの五年生たちはみな静まり返っていた
そんな中、息を止めていたAだけが
これ以上息を止めることを我慢できないと


「ひっ………」



ようやく息を小さく吸い込んだのに
不破が気付き、Aを見れば

息継ぎをしたタイミングで
Aの血の流れはどんどん悪くなり
体も硬直していっていた

不破はその異常な様子に
Aの肩を掴んで反応を見る




「A…？Aっ！？！！！！」

「うお！？！？Aの顔真っ青じゃん！！？」




Aの反応は返ってこなかった
それどころか目が泳いで焦点も定まらず
いきなり肩を掴んできた不破とも目が合わない

そんな不破の様子でようやく尾浜もAの顔色を見て事態に気づき驚いた





「…っ〜！！！！！！三郎っ！！！！！！
何やってるの！！！！！！！！！！！！！」

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