私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？伍っ！【RKRN】

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私が【雷蔵】として述べた言葉を
Aはいつものように雷蔵に向けている
ふわりとした笑顔を浮かべる
きっと【鉢屋三郎】では見られなかった顔だ


「ありがとうございます雷蔵くん」

『…うん
多分兵助と八左ヱ門がそろそろ』




「「うぁああぁぁぁあ！？！！？！！」」




「…！？なんだっ！？」

「な…なに！？」



戻ってくる


そう私が言おうとした直後に
第四チェックポイントがある方向から叫び声がし

誰の悲鳴だ と考えてみた時

その声がどこか聞き覚えのある声のような気がして
ここには今いない兵助と八左ヱ門の声なのではないかという当たっていて欲しくない予感がしだす



どちらにせよ確かめなければならない



『僕が様子見てくるからAはここにいるんだ！！』




Aの両肩を掴み、一方的にそう告げてから背を向け
声が聞こえた方へと向こうとした


けれど、それを思わぬ形で遮られる









「…っ！！ま…待って…！！




　い…いかないで…っ…！










【三郎】くんっ！！！！」


「っ…！！？！！！！」

まさかの声かけに足が止まり身体がそちらへと向く
するとそこにいるのはもちろん
自分を確かに【雷蔵】と認識していたはずのAで
また涙を浮かべ、私の袖をその気になればいくらでも振り解けるくらい弱々しくも精一杯握っていた


「なんでだよ…お前
だって雷蔵って言ってただろ…」


驚きのあまり
もう雷蔵になりすますことも忘れ
この女にそう問いたくて素直に問いてしまう自分がいる


やめろやめるんだ
冷静になれ優先順位を誤るな
誤ってはいけない
どう考えてもここに留まるべきではない


なのに、なんで








この女の手を振り解けない！！！








この女から出る言葉を待っている…！！






何を【期待】しているんだっ！！！



「わか…わからないけど…！
背を向けた時になんとなく…といいますか…
でも…【三郎】くんですよね…？


なんで雷蔵くんのフリをしたのか
わからないですけど…


でもお願いっ…！
いかないで…！三郎くん…！
いっちゃやだ…！！！」

「っ〜〜〜！？！！？」


【何か】が高鳴っている
【何か】がひどく脈を打っている
【何か】が熱を帯びている


【何か】が私とこの女を切り離そうとしないっ！！！


なんだ


なんだっ！！



ふざけるな！！ふざけるなよっ！！！



こんなやつに！！！私が！！！







『【可愛い】だなんて思うわけがない
　はずなのに！！！！！！！！！』

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