私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？肆っ！【RKRN】

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Aの指摘通り
金吾は約束した時間通りにきたものの
走ってきたのか到着した頃には既に汗をかいていた
その様子をAは気にしていたため
今日はいつもよりも早めに稽古を終わらせたのだ


「あ〜…実は体育委員会のお仕事で
今度行うマラソン大会の下見に行ってたんです…」

「うっ…なるほど…それは確かに
疲れますね…お疲れ様…」


この時、【体育委員会】という言葉に反応したAの脳内は警報アラームが一瞬作動した
もちろんその警報は【七松小平太警戒警報】なのである

七松小平太に追われるようになった今だからこそ
Aは心の底から金吾に同情して
彼の苦労を讃える


「いえ…！いつものことなので…





あ…でも今回のマラソンコース
ちょっと【変】なんです」

「変…？変ってどんなところが？」



まさかマラソンコースに山賊などがいるとかだろうかと瞬時に疑うあたり
Aも忍術学園の五年生らしい
しかし、そんな疑いも考えすぎだと思える
ある人の名前が金吾から伝えられる




「なんでも学園長先生のご指示で
昼間でも薄気味悪くて…くら〜い道を通るコースにするように言われてるんです」

「学園長先生が…」

「はい…」

「それは…」

「はい…
またいつもの突然の思いつきかと思われます…」


そう我らが忍術学園の学園長先生だ
毎度のことながらこの学園長先生の迷惑な思いつきに生徒は振り回されており
今回もそれが約束されてしまったわけである

今度はどんな思いつきなんだろうか
でも山賊じゃなくて良かったと安心している
Aに魔の手が迫っていた



「そうだよねぇ…覚悟しとかないと…








っ…！？！この気配…！！？！ま、まさか…！？！
ご、ごめんね…金吾…！！私にげ…」

「金吾！！！！！」

「ぁぁぁぁぁぁぁ！？！？」

「七松小平太先輩っ！？！？」


七松センサーが作動していたにも関わらず
突如現れては後ろから金吾の頬を両手でぐいっと自分の方へと向けさせている七松の存在に
Aは一歩出遅れてしまった
どうしてもっと早く反応できなかったんだろうという悲痛な叫び声に普通の人は耳を塞ぎたくなるものだがこの男はむしろそれが大好物だと言わんばかりに反応する


「お…？












A！！会いたかったぞ！！！
さぁ！！私に泣いた顔を見せろっ！！！」

「いやですうううう！！！！」

「逃さん」

「ぁぁぁぁぁ」

「A先輩のこんな泣き顔
は…初めて見た…



たしかに…ちょっと可愛い…」

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