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重たい瞼を開けば
薄らぼんやりと光が差し込む
次第に視界がはっきりしていき
目の前にはいつもと同じような木造の天井がある
しかし、いつもと違うものには人は敏感になる
「…くすりのにおい
ここ…ほけんしつ…？？」
私は薬草の匂いに気づき、そこから場所を推測して
朧げにそう呟く
意識がだんだんとはっきりしていく中
左の方に微かな重みを感じる
「せん…ぱい？？？」
その重みの正体は
私の上に僅かに乗り上げ
私の顔を見つめている池田三郎次くんがいた
「さぶろう…」
「先輩…！！！先輩っ…！！！！！
ぅぅ…ぅぁぁぁぁああぁぁぁぁあ！！！！！」
「えっ」
ギャン泣きしている三郎次くんをよそに「僕！！伊作先輩呼んできますぅ〜！！！」と三反田数馬くんが出て行ってしまい
私は何が何だかわからないながらも
おおよその予想をつけ
三郎次くんが落ち着けるようにしばらく宥めていた
「三郎次くん…？落ち着いた…？」
「…僕はいつだって落ち着いてます
一年生とは違うんですよ」
そうにはとても見えなかったけどなぁ〜？？？
目線を逸らして「ｿｳﾀﾞﾈｪｰ」と言えば
彼は正座して膝に置いている手を見つめて
急に黙り込んだかと思っていたら
今度こそ彼は本当に落ち着いた様子で話し始める
「僕…最初
先輩ってよくわかんない変な人だと思ってました」
「えっ」
正直この事件よりも前までの態度から
良い印象は持たれていないとは思っていたけど
急に言葉で伝えられて思わず驚いてしまった
なんで急にそんな話をするのかが
脈略がなくて私にはわからないからだ
「だって明らかに久々知先輩のこと避けてるじゃないですか
あんな良い先輩を避けるだなんて酷い先輩だと思ってたんです
でも…話してると全然そんなに嫌な人って感じしなくて…むしろその逆で…
だからよくわかんない人だったんです」
「そ…そりゃそうなるね…！！！」
うん！無理もない！！
君のその判断は至極真っ当だから！！
何も間違ってないよ！！！安心して！！
…とは思いつつもストレートに言われてしまうと
傷ついてしまうガラスハートを私は兼ね備えていたため態度にもそれが出てしまう
しかし、彼は何か私に言いたいことが
まだあるらしく
「でも」と話を切り出すが
なかなか次の言葉が出てこない
どうしたんだろうと思いながらも
私は彼の言葉を待つ
そして、時間かけた割にはサラッとこう言った
「でも僕先輩のこと好きですよ」
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えびてん(プロフ) - 冴川冬香さん» そして、ご指摘ありがとうます！おっしゃる通り抜けていたので訂正しました！とても助かります！ありがとうございます！今後も応援いただけますと幸いです！よろしくお願いします！ (2022年7月25日 11時) (
レス) id: 88e3093851 (このIDを非表示/違反報告)
えびてん(プロフ) - 冴川冬香さん» 冴川冬香さん！いつも読んでいただきありがとうございます！兵助くんはこの時点では多分まだかなぁって感じです…！キュンキュンしていただけてとても嬉しいです！ (2022年7月25日 11時) (レス) id: 88e3093851 (このIDを非表示/違反報告)
冴川冬香(プロフ) - 読んでいてふと思ったのですけれど、38話ラストの兵助のセリフは、名前、の前後の()が抜けているのではないでしょうか……？差し出口でしたら大変申し訳ありません(汗) これからも応援しています。連コメ失礼しました！ (2022年7月25日 1時) (レス) id: bfc941b2ad (このIDを非表示/違反報告)
冴川冬香(プロフ) - こんばんは！夜分遅くに失礼します。いつも楽しく読ませていただいている者です。今日の更新を見ても、兵助はやっぱり夢主ちゃんのことが好きなのでしょうか？積極的な八左ヱ門にも、娘ラブ(?)な潮江先輩にも、毎回キュンキュンしています笑 (2022年7月25日 1時) (レス) @page38 id: bfc941b2ad (このIDを非表示/違反報告)
えびてん(プロフ) - あいさん» あいさんありがとうございます〜！そう言っていただけるととても救われます〜！ (2022年7月23日 10時) (レス) id: 88e3093851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えびてん | 作成日時：2022年7月7日 20時
