私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？弐っ！【RKRN】

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扉が閉まってから結構時間が経った
あれから人がこの側を通る気配がない



一方私も地獄の訓練でかいた汗が乾き始めて身体が予想以上に冷えてしまった
しかし、それは三郎次くんも同じだ
体育座りで暖を取ろうしているがやはりそれでも寒いらしく一瞬身体がブルっと揺れる


見かねた私は自身の上着を脱ぎ彼の肩へとそれをかける
それに気づいた彼は驚いた顔をしてこちらを振り返ると寒いはずなのに顔は真っ赤になった




「…な！！？！？何してるんですか…！！！！
あんた！！！そ、そんな格好して…！！！！」



「えっ…？嗚呼…私は気にしてないから大丈夫
それよりもあなたの身体が冷える方が気になります
だからこれ着てて…！ね？」



彼は下を向いて渋々ながら「…わかりました。ありがとうございます…」と言い私の上着を握りしめる


どうやらこの時代の人たちはこれくらいの露出でも
破廉恥だと思うらしい
私からすればそんなに露出してないと思うけど…


まぁ、そんなことはどうでもいい
そんなことより彼の方が心配だ
まだきっと先は長い、そうなれば身体も冷えて風邪をひきかねない
もっと暖を取らなければ…






やるしかないかぁ…




私は「ちょっとごめんねー」といいながら
彼の脇に手を入れ抱えて自分の脚の間へ彼を挟む
そして、私は彼の背中から手を回して抱きしめる


そうすれば彼はしばらくのあまり驚きで固まっている様子だったのだが、急にぐるんと首を回してこちらをまたギョッとした目で見てくる




「な、な、何ですか！！！！これ！！！！」


離せ！！と言わんばかり彼は暴れだす
私はそれをなんとか宥めようとする



「ご…ごめんね…！
この方がお互い暖かいと思って…！
私で申し訳ないし…嫌かもしれないけど…
後少しの辛抱だから…お願い…？」



彼は怒ってるのか先ほどよりも顔が耳まで赤くなり
「わかりましたよ！！！もう！！！」と言って私の方は見ないで地面を見る


気を悪くさせてしまったらしい…
なんとか彼のご機嫌を取らなければそう思って私は


「せっかく二人でいるんだしさ！
なんか楽しい話でもしようか…！」




と言って勝手に面白いなぁ楽しいなぁと思う話を
彼に聞かせ続けた
彼は時々相槌をうったり話の内容に沿って
質問も返してくれる
そしてそれは私が話をすればするほど
明るいものになっていく



それだけで私にとっては十分嬉しくて
楽しい一時だった

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