私の推しは久々知兵助くんだが、今告白されてるのは竹谷八左ヱ門くんで…あれ〜？弐っ！【RKRN】

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「土井先生、彼女から手を離してください」




先程と同じことを彼は二度言う
それと同時にぎゅうと握る音が聞こえる
おそらくそれ程強く土井先生の手首を握りしめているのだろう




けれど、土井先生は驚いただけで
その痛みに関して顔を変えることはなく
「わかったわかった」といい
土井先生の大きな手は私の頭から遠く離れる





何がどうなってるんだ！？
というか、いつからいたの八左ヱ門くん！？










「えっと…あ…
急ぎの用件で木下先生がAのことを呼んでいたので…
…すみません失礼します」




彼はなんだか気まずそうな顔でそう言えば
先程まで土井先生の手首を握りしめていた右手で私の左手を握って



彼は土井先生の方を見ることなく廊下の奥へと進み始める
私は戸惑いながらも彼に握られた手により引っ張られていく







「えっ…八左ヱ門くん…？



あ、土井先生ありがとうございました…！」



私は振り返りながら土井先生にお礼をし
彼に手を引かれるまま着いていく




土井先生は私が振り返った時に軽くだけど手を振ってくれたから気を悪くさせたわけではないようでホッとした



けれど、私は土井先生よりも
いつも見てるくせに
今日に限って私のことを見向きもせず
ただ前を向いて歩いている
彼のことが気になっていた














二人が遠のいていく中
取り残された土井半助はその様子を一人ニヤニヤと見ていた














「へぇ〜…竹谷がAを…なぁ？」














そう言い残し
彼は二人が進んだ逆方向へと歩きはじめた

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