俺は恵比寿です。

そんなサプライズ要らない！ ページ28

ものまね紅白歌合戦の収録を終え、帰宅した後メッセージアプリの方でまずラウくんに文句を言った。

なんで何も教えてくれなかったのかと。

ラウくんからの言い分はこうだ。

頼まれたら断れない性格のえびくんだけど、流石に番組出演は断られるかもしれない。
ならば当日スタッフさんから話を聞く事で絶対に断れない状況を作りたかった。というのと後は俺をテレビに出す事によって蓮さんと間違われてなかなか外を歩けない俺が前よりは気楽に外に出れるかもと思っての事らしい。

そういう理由だったら…と落ち着いたが、とりあえずせめて事後報告をしてという事で収まった。



問題はジェスさんだ。

ジェスさんにも同じようにメッセージアプリで文句を言うとまさかの電話が掛かってきた。


『ジェスさん？今大丈夫なの？』

ジ「大丈夫だよ。てか大丈夫じゃなかったら連絡しないよw」

『あそっか。』

ジ「HEHEHE！」


っていかんいかん。ジェスさんのペースに持っていかれるところだった。


『で。なんで何も教えてくれなかったの？』

ジ「Surprise♪」

『そんなサプライズ要らないよ…！』

ジ「怒んないでよ。今度ご飯ご馳走するからさ。」

『俺がご飯で釣られると思う？』

ジ「じゃあ言い方変えるわ。一緒に飯行こ？」


ずるいわ。ご馳走するって言い方だと気が引ける為先輩達に誘われた時も断っているのだが、一緒に行こうと誘われた時は断らないしちゃんと自分の分のお金は払う。
正直実際に会った回数は少ないのに普段のメッセージのやり取りなどでここまで知られてると俺って単純なのか？とまた別の意味で不安になってくる。


ジ「えびちゃん？」

『あぁ、ごめん。ボーッとしてた。』

ジ「お疲れ様。」


普段のテンションが高い感じではなくこっちの体調を気遣うような優しい声音にありがとうと告げる。


ジ「で、飯一緒に行ってくれる？」

『うん、良いよ。いつにする？』

ジ「明後日は俺夕方まででそれ以降は空いてる。」

『俺も同じ感じ。』

ジ「じゃあ明後日の19時で。」

『場所は？』

ジ「後でメールする♡」

『分かったw』

ジ「じゃあまたね。おやすみ。」

『おやすみ。』


ジェスさんとご飯の約束をした俺は明後日出勤する時久々に車で行くかと考えた。



















って結局ジェスさんになんで何も教えてくれなかったのかちゃんと聞けてないし、ちゃんと怒れてない！

完全にジェスさんのペースに乗せられた…。










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