WESTサイドストーリ―

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橙side

俺が我に返ったのは、そいつらの後姿が見えなくなった時だった

橙「はっ！淳子ちゃん、大丈夫やったか？？」

掴まれた腕をさすっている淳子ちゃんに話しかける

黄「大丈夫やよ、ちょっと掴まれただけやから」

見た感じでは怪我はしていないやろうけど、年上の男子生徒からあんなんされて大丈夫なはずはない

橙「ほんまにごめん！俺のせいでまた誰かが怪我するところやった．．．
　 やっぱり、やめといたほうがええんかな…」

弱気な自分がまた顔を出す

そうだ、本来の俺はそこまで強くなんてないんや

なのに、慣れないことなんかして

黄「照史、それ、ホンマにゆうてんのか？」

今まで聞いたことないような淳子ちゃんの声が聞こえる

顔を上げると怒った顔の淳子ちゃん、そして、困った顔のクラスメイト

黄「照史がホンマにそう思ってるんやったら、私は止めへん
　 それを強要する権利は私たちには持ち合わせとらんからな
　
　 でも、もし辞めたい理由が私らの身の安全のためだとしたら、」

一拍置いて、息を吸う

黄「私は全力で止めさせてもらうで」

空気が震えた

黄「照史、前もゆうたけどあんたが全てを背負う必要なんかあらへんねん
　 自分の身ぐらい自分で守れる
　 学校では自らあいつらに会いに行かなければ、何かされることはないやろうし
　 学校外で何かされそうになったら、警察に頼ればええ
　 別にあんたが、ここの全員の身を守る必要なんかないんよ

　 やから、そんな気を揉まんでや」

言い終え、ようやく穏やかな表情になった淳子ちゃん

そして

モブ「せやで、俺らこう見えて結構平気やで！」

モブ「俺護身術できるし！」

とみんな、口々にゆうてくれる

黄「さ、もうチャイムも鳴りそうやし、教室もどろうや！」


そう言って、教室に戻った




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