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思い返せば、色々と辻褄が合うことが出てくる。

飲み会で終電逃したとか言う割にはシャワーを浴びてきた様子だし、男友達と外出するにはやけに気合いの入った格好で出ていっているような気がする。



何で俺はいつまでもあの部屋に住み着いているのだろう。


_____


「いらっしゃいませ。
あ・・・こんにちは。
また来てくださったんですね」


重い扉を開けると、そこにはこの前とおなじように心地よいコーヒーの香りが漂っていた。


「はい、雪で会社が早上がりだったので。
またコーヒー飲みたいなって」

「ありがとうございます」


まだ夕方にもなる前だったけれど、店内にいるのは主婦とみられる女性の客が一人だった。

それに、また店主の姿は見えず、若い店員が窓側の席に座った俺にコーヒーを運んできた。



「外、寒かったですか?」

「ええ。東京でもこんなに雪降るなんて、珍しいですよね」

「本当に困ります」


そう言って口を尖らせる店員は、どこか少年のような面影があった。


「あの、何歳、くらいなんですか?」

「え?」

「あ、その、若く見えるなあって思って」

「僕ですか?僕は、うーんと。20歳、です」


頭のなかで、まるで自分の年齢を考えて答えたように見えた。

なにか違和感を覚えたが、気のせいだろうと思うことにした。



「若いんですね?俺の10個も下だ」


どこか不思議めいた雰囲気の店員に、俺は興味があった。


「大学生とかですか?」

「いえ。ここに住ませて貰う代わりに、働いてます」

「こんな素敵なお店で住み込みなんて羨ましい」

「そうですね。今までは知らなかった世界があって毎日楽しいです」



大きな目を光らせて話すその姿は、とても可愛らしかった。


その大きな黒目に吸い込まれるように、俺は気づけば口を開いていた。


「俺の話、聞いてくれる?」



きらり、と光ったその瞳は、これから言うことを見透かしているようだった。

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たいやき(プロフ) - 藤北目当てで読んだのに、『春』が1番好きで、何度も読み返しています!!あまり玉ガヤのBLは意外と読んだことがなかったので新鮮だったのと、『春』の藤ヶ谷くんがどたいぷすぎました。これからも頑張ってください! (2019年10月13日 1時) (レス) id: 2edd79c1bf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - まきさん» コメント頂いていたのにお返事遅れてしまい大変申し訳ありません(*_*)! 短編の方で思いついた時にでも書いていこうかと思っておりますので、是非楽しみにしていただけると嬉しいです!コメントありがとうございました! (2018年10月22日 17時) (レス) id: 05aff8376d (このIDを非表示/違反報告)
まき(プロフ) - 初めてコメントさせて頂きます。以前に一回読んで、また読みたくなってしまい、読み返しました。とてもかわいい藤ヶ谷さんを見れて、楽しく読ませて頂いてます。『春』の続編を勝手ながら期待しております。 (2018年9月19日 11時) (レス) id: 0555875bff (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 白雪さん» コメントありがとうございます!私の中で藤ヶ谷さんは受けだと思っていて笑 北藤、玉ガヤ大好きなんです笑 そう言っていただけて嬉しいです!ありがとうございます! (2018年8月5日 13時) (レス) id: 99aac380a8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - わたリンさん» コメントありがとうございます!お返事遅れてしまい大変申し訳ありません( ;∀;)!春の続編いつか書きたいと思っておりますので、楽しみにしていてください! (2018年8月5日 13時) (レス) id: 99aac380a8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年4月16日 21時

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