俺の彼女？は『ツンデレ』だな。うん。光にも負けない位。（やぶ×いの）

〜翌日〜　６ ページ21

薮side

｢伊野尾｣あのね、俺ね薮が・・・好きなの。

何を言い出すかのと思ったらいきなりの告白。

｢薮｣俺も好きだよ？

｢伊野尾｣うん。だけど、冷たくしちゃうと言うか、甘えられないと言うか・・・。

伊野尾は照れ臭そうに下を向いた。

モジモジと手をいじるそんな伊野尾の姿も可愛い。

・・・とか言ってる場合じゃない。

｢伊野尾｣いつも『薮嫌い』とか言ってるけど、あれは本心じゃなくて・・・

ゆっくりと顔を上げた伊野尾の目を見て次の言葉を待つ。

｢伊野尾｣本当は薮の事、世界で一番好き！

その伊野尾の言葉を聞いてひどく安心した。・・・が

次の瞬間

｢伊野尾｣だから、俺を嫌わないでぇ・・・

伊野尾の瞳から涙がポロポロとこぼれ落ちた。

｢薮｣はっ！？

突然の事で頭が追いついていかない。

まず、伊野尾ことを嫌うなんてありえないから！

天と地がひっくり返ってもありえないから！

俺はもう伊野尾無しじゃ生きられないから！

・・・なんて口に出すのは恥ずかしいから、伊野尾の涙を指で拭いながら言った。

｢薮｣俺が伊野尾を嫌うわけないでしょ？

｢伊野尾｣・・・ほ、んと？

｢薮｣本当だよ。俺、伊野尾のこと大好きだから。

そう言って頭を撫でると、伊野尾は微笑んだ。

見たこともない、それはそれは可愛い笑顔で。




　
俺は、山田に感謝した。

伊野尾の本音を聞き出せるチャンスをくれたことを。

それと同時に、もう二度と伊野尾泣かせない、絶対に悲しませないと心に誓った。

彼女を悲しませるなんて彼氏失格だからね。

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