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とある隊士の誕生譚1 ページ1

とても怖かった……人生を諦めた……しかしその直後にとても強い憧れを抱いた。
そしてあの不思議と涼しかった夏の日、
僕は鬼殺隊に入ることを決意した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

その日、僕はいつもどうりこの小さな村の唯一の鍛冶屋である父親の手伝いをしながら過ごしていた。
そして夕方父親に頼まれて山小屋に薪を取りに行っていた。
山小屋から帰る頃には日は沈んでいた。
そして山小屋からの帰り道を半ばほどまで進んだ頃、村の様子がおかしい事に気づいた。
いつもは夜になると静かな村が異常に明るい。
そしてその明るさの原因は僕の実家だった。
最初は厳しい父親にしては珍しいが
火事だと思っていた。
しかし更に近づく頃には他の家からも火煙が上がっていた。
悲鳴が聞こえた気がした。
その時、幼い頃に聞いたおとぎ話が頭にふと浮かんできた。

「鬼は夜にやってくる。いいかい、だから夜に外に出てはならないよ。」

何年か前に死んでしまった祖母がそう教えてくれた事を思い出した。

まさか……そんなはずがない……ただのおとぎ話、幼い子に言う事を聞かせるための作り話……
そう思っていた……。
だが村の入り口がはっきり見えた頃……

「ぎゃあ"あ"あ"あ"」

はっきりと、悲鳴が聞こえた。
走った。ただひたすら走った。
村にたどり着いたが、そこには僕の知っている村は無かった。
そこに存在したのは残骸となった村の柵や夜警場、燃えて無くなった家屋だけだった。
明らかにおかしい。
村の人々が居なかった。
村の様子を確認していると、大きな音ともに村長の家から火煙が上がった。
実家にも他の家にも誰も居なかった。
そして最後に向かった村長宅は煙の他に紅い液体で汚れていた。
不審に思いながらも村長の家を探索し、離れにある蔵を開けようとした時、謎の声が響いた。

「む?まだ生き残りがいたか、まあ良い。誰も当たりは居ない。」

聞いたことのない声だった。
そして声がした方を見ると、色白の辺境の村には似つかわしくないハイカラな洋服に見を包んだ男が立っていた。
そして僕がその男が誰か聞こうとしたとき、その男は急に蔵の方を向きこう言い放った。

「おい貴様ら、人間だ。食って良いぞ。」

理解が追いつかなかった。
だが次の瞬間には蔵の中から見知った人達の面影を持つ化け物が現れた。
周りを見渡すがすでにあの男は居なかった。
そして、僕は化け物を前にして動くことができなかった。

とある隊士の誕生譚2→



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作者名:めがねとかがみ | 作成日時:2020年8月5日 18時

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