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リハ終わり、家にいたくなくて、1人で日が暮れる東京の街をふらふらと歩いた。
菫色の夜が東京の街を支配していた。
スクランブル交差点で立ち止まると、大きな液晶に自分が映っていた。
近くの女子高校生の会話
「E-girlsの新曲ヤバくない？！」「うちもめっちゃ好きあの曲」「ほんとかっこいい」
その会話を聞いても心が満たされるわけでもなく、そっとその場から2，3歩歩いて距離を取った。
赤い信号は何分待っても全然青に変わらなくて、赤い光を一点だけ見つめていたら突然青に変わった。
どん、と後ろから人がぶつかる。
「すいません、」謝った。
それに対して反応することはなく、イヤホンをした若い男の人は足早に立ち去っていった。
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皆それぞれの夜
それぞれの想い
それぞれの、人生
なんでこんなに哀しくなるのだろうか、と滲んでゆく信号と液晶のひかりを見つめた。
皆それぞれ
誰かを待っていたり、待たせていたり、会いに行ったり、一緒に手を繋いでいたり、それぞれのものに向かって歩いていた。
息をはいた。
次に顔を上げたときにはもう、青い光は点滅していて、すぐ赤に変わった。
でもそれも、すぐにぼやけて滲んでいった。
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家に帰って、また2009年のライブDVDを見た。
最後のLove, Dream & Happinessを聴いていたら泣きそうになる。
舞台裏の暗闇
レーザーの閃光
樹くんの言葉
自分の涙
…なんで、
こんなに辛いの？
やっぱりどうしようもなく彼に会いたくて、声だけでも聞きたくて、でも出来なくて、外では我慢できた涙が我慢できずにこぼれた。
今だけ、今だけ、こんな苦しいのは今だけって心の中で何度もとなえても、会いたいって気持ちは募っていった。
今何してるんだろう
どこにいるんだろう
誰といるの？
声を押し殺してベッドに突っ伏して、胸にこみ上げる熱い感情が冷えるのを待った。
それでも、涙はいつまでも熱くて、会いたい気持ちは消えずにどんどんと募っていって、はく息は虚しく宙に散るだけで、
樹くんのことを考えるたび、胸が締め付けられて、涙が溢れて、苦しかった。
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蘭の花(プロフ) - ちょこちっぷさん» 嬉しいお言葉…ありがとうございます。私にとっても大事なこの作品が何か響いていたら幸いです(^^) (2020年3月25日 0時) (
レス) id: 517b3b5b29 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこちっぷ(プロフ) - 久々に占ツク開いて初めに読んだ作品がこれでよかったです。占ツクで沢山の作品を読んできて、泣いたのはこれが初めてです。この作品を読めて幸せです。 (2020年3月23日 0時) (レス) id: cf6328cb96 (このIDを非表示/違反報告)
Knnnnn(プロフ) - ガッツリ書いても全然大丈夫です！読みたいです！ (2019年11月3日 13時) (レス) id: 8d750d6dbf (このIDを非表示/違反報告)
cocona(プロフ) - 全然大丈夫です！！読みたいです！！！ (2019年11月3日 4時) (レス) id: 6508ac86aa (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - 書いて大丈夫です！！逆に書いて欲しいです！！ (2019年11月3日 1時) (レス) id: c8d254b03b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭の花
| 作成日時：2019年9月27日 19時
