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それからゆっくりとわたしのくちびるを塞ぎ、薄く口を開いて舌を絡めた。
彼の手が足やお腹に這うと、身体は熱を持った。
舌をどう動かせばいいか分からずに固まっていると、彼の舌が絡みつき、締め付けて、解(ほぐ)していった。酸素が足りなくなり口を開けても唇は離れなくて、彼の服をぎゅっと握りしめた。
身体の芯から熱くなる。
長いこと経ってからくちびるを離されると、銀の糸が伝った。
それから着ていたTシャツをぐ、と引っ張られて脱がされ、彼もTシャツを自分で脱ぎ捨てた。
腹筋が綺麗に割れていて、思わず見惚れる。
「腹筋…すごい」「…んー…、まぁ…」
彼はさほど興味なさそうに返事をしてから、首、胸、お腹とゆっくり唇を落としてキスをし、ぴくりと脚が動くと「…A、かわいい」と名前を呼んで、満足気に笑った。
「…樹くんじゃなくて樹って呼んでよ」
「樹くんは樹くんだよ…」
「翔平は呼び捨てなのに？」
「翔平は翔平だもん…」
「…なに、それ。」
「…だって…」
「…呼んで？」
「…樹……くん。」
「ダメだろ」
「…樹」
「ん、それでいいよ」
再び満足そうに笑ってから上の下着を外したので、恥ずかしくなって彼と目を合わせないように横を向いた。
「…恥ずかしい？」
「…恥ずかしいよ…」
「………かわいいよ」
「……もっと恥ずかしい…」
「じゃあ…何も考えられないように…してあげる」
彼の大きな手とぬれた唇が、胸やお腹を這い、じわりと身体が熱くなってゆくのが分かった。
次第に手が下に降りて、下に触れた。身を捩ると、「…大丈夫、」と吐息混じりに囁かれて身体から力が抜けしまった。
「…あ…っ、ん…ぅ…っ」
彼の指が入り、もれる声を必死に抑えていると、下を向いていた彼が不意に顔を上げたので、目が合った。彼の顔は少し上気していて、瞳は潤んでいた。
「…痛くない？」
「…ん、っ…、ん…ぁ、」
脳が痺れるような感覚に、次第に彼の言葉通り、何も考えられなくなってゆく。
ただひたすらに彼の肩に手を回してしがみつき、彼が与える刺激を1つも疑わずに受け止めた。
中に入ってきた時、内部から引き裂かれるような感覚に息が詰まり涙が出そうになったけれど、彼を信じて身を委ねた。
そうしてわたしたちは1つになり、世界は今までとは全く違う世界に変貌した。
大げさな表現ではなく、世界が変わった。
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蘭の花(プロフ) - ちょこちっぷさん» 嬉しいお言葉…ありがとうございます。私にとっても大事なこの作品が何か響いていたら幸いです(^^) (2020年3月25日 0時) (
レス) id: 517b3b5b29 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこちっぷ(プロフ) - 久々に占ツク開いて初めに読んだ作品がこれでよかったです。占ツクで沢山の作品を読んできて、泣いたのはこれが初めてです。この作品を読めて幸せです。 (2020年3月23日 0時) (レス) id: cf6328cb96 (このIDを非表示/違反報告)
Knnnnn(プロフ) - ガッツリ書いても全然大丈夫です！読みたいです！ (2019年11月3日 13時) (レス) id: 8d750d6dbf (このIDを非表示/違反報告)
cocona(プロフ) - 全然大丈夫です！！読みたいです！！！ (2019年11月3日 4時) (レス) id: 6508ac86aa (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - 書いて大丈夫です！！逆に書いて欲しいです！！ (2019年11月3日 1時) (レス) id: c8d254b03b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭の花
| 作成日時：2019年9月27日 19時
