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「…E-girlsもFlowerも全部投げうってまで樹くんのとこ行きたいの？」
こんな意地悪な言い方 希らしくないなとぼんやり思った。そうさせてるのはわたし
「そういう意味じゃない、…」
「じゃあやめたいなんて言わないでよ…」
「嘘つくのがしんどいの…もう」
「皆そうやって生きてる」
「キスしたんだよ？」
予想外の言葉に希はハッと口を開いて何かを言いかけて、すぐに口をつぐんだ。
お揃いの白いTシャツに、汗がじんわりと滲んでゆく。
「樹くんと…？」
「そうだよ」
砂浜の感触も広がる夜空も、
彼の優しい声も柔らかな唇の感触も
全部忘れられなくて、なかったことになんて出来ない。
「本気で？」
「好きって言われたのに、すぐにわたしもって言えない自分がしんどかった…、」
「…A」
「自分が生きてるのはほんとに自由なんてない世界なんだなって思ったよ、」
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自分の人生の中心はダンスだった。
小さい頃から踊ることが好きで、人前で披露するのも好きで、上手だね才能あるね努力家だね、どんな言葉でも嬉しかった。
もっと自由に踊りたくて。
腕を振って脚を上げて身体全部を使って、自由になりたいってもがくけど結局届かない夢のまま
“『…樹くん』”
苦しくて
“『……出たくない……』”
“『…なんで樹くんはいつも…っ』”
“『…Aちゃんさ…泣いていいんだよ』”
樹くんがくれる言葉はいつも、わたしの心に深くまで差し込んできていた。
その言葉に支えられ、いつしか心は彼を求め、
気づけばどうしようもなく好きだった。
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蘭の花(プロフ) - ちょこちっぷさん» 嬉しいお言葉…ありがとうございます。私にとっても大事なこの作品が何か響いていたら幸いです(^^) (2020年3月25日 0時) (
レス) id: 517b3b5b29 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこちっぷ(プロフ) - 久々に占ツク開いて初めに読んだ作品がこれでよかったです。占ツクで沢山の作品を読んできて、泣いたのはこれが初めてです。この作品を読めて幸せです。 (2020年3月23日 0時) (レス) id: cf6328cb96 (このIDを非表示/違反報告)
Knnnnn(プロフ) - ガッツリ書いても全然大丈夫です！読みたいです！ (2019年11月3日 13時) (レス) id: 8d750d6dbf (このIDを非表示/違反報告)
cocona(プロフ) - 全然大丈夫です！！読みたいです！！！ (2019年11月3日 4時) (レス) id: 6508ac86aa (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - 書いて大丈夫です！！逆に書いて欲しいです！！ (2019年11月3日 1時) (レス) id: c8d254b03b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭の花
| 作成日時：2019年9月27日 19時
