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クリスマスの1週間前
事務所の毎年恒例の忘年会が開かれた。
所属アーティストというより、所属スタッフがメインの会で、年末で忙しいEXILEメンバーや三代目メンバーは来ているのを見たことがない。
E-girlsメンバーもここ1，2年は忙しくて行けている人は少ない。
「今日の忘年会行く？」
雑誌撮影の合間に希がふと思い出したように言った。
「今日終わるの何時？」「分かんないけど6時くらい…？」「行けたら行こうかな」「じゃああたしも行こっかな」ふと思い立って「…あー…、でもやっぱやめとく…」
「なんで？」
希に全部を見透かされている、気がする。
「疲れてるし明日もあるし、」
「…樹くんが来るかもしれないって思った？」
「……希、意地悪…」
「…ごめん。あたしが会わなければいいって言ったから…」
「……、」
「たぶん来ないと思う…よ？」
去年も来てなかったし、と希は付け加えて言った。
「行って…もし会ったら、辛くなるだけだもん…」
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撮影が5時半頃に終わり、帰りの車の中で、クリスマスのきらめきに包まれた東京の街のひかりをぼんやりと見た。
この狭い街の中は無機質な感情しかないと思ってたけど、でも、心の中ではみんなたくさんの感情を抱えているんだなと不意に考えた。
彼はどんな感情を今抱えているのだろう。
結局わたしは、
彼がどんな生活をしていて何を食べて何が趣味で何に感情を動かされるのか、
全く知らないのだった。
彼がくれた言葉はきっと1つも偽りはないけれど、わたしにとっての彼はそれだけだった。
「A忘年会行くんだっけ？」
マネージャーの言葉に即答できずに言葉に詰まる。
「……、」
「たまには事務所のスタッフとの付き合いも大事なんだからね」
「行ったほうがいいですか…」
「無理して行くことはないと思うけどこの後ヒマなら行っとけば？」
「……ランページは」
「え？」
「いえ、なんでもないです…」
「ランページの子たちと仲良いの？」
「…仲良くない」
「なに急に？まぁ、もう車そっちに向かわせるよ？」
「……はい」
いませんように
いや違う、
会えたらいいのに。
心の奥ではそう思ってる
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蘭の花(プロフ) - ちょこちっぷさん» 嬉しいお言葉…ありがとうございます。私にとっても大事なこの作品が何か響いていたら幸いです(^^) (2020年3月25日 0時) (
レス) id: 517b3b5b29 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこちっぷ(プロフ) - 久々に占ツク開いて初めに読んだ作品がこれでよかったです。占ツクで沢山の作品を読んできて、泣いたのはこれが初めてです。この作品を読めて幸せです。 (2020年3月23日 0時) (レス) id: cf6328cb96 (このIDを非表示/違反報告)
Knnnnn(プロフ) - ガッツリ書いても全然大丈夫です！読みたいです！ (2019年11月3日 13時) (レス) id: 8d750d6dbf (このIDを非表示/違反報告)
cocona(プロフ) - 全然大丈夫です！！読みたいです！！！ (2019年11月3日 4時) (レス) id: 6508ac86aa (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - 書いて大丈夫です！！逆に書いて欲しいです！！ (2019年11月3日 1時) (レス) id: c8d254b03b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭の花
| 作成日時：2019年9月27日 19時
