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壱馬「…ほんまに、それは違う。Aは何も悪くないから」
A「…今までのことを思い出してた…」
壱馬「……」
A「壱馬くんと一緒に過ごした時間全部…壱馬くんに謝らせてばかりで、気持ち伝えてくれても上の空で。…壱馬くんがあんなふうに比べてしまうのも、仕方なかったのかもしれないって」
壱馬「…A。」
A「…最初から健太くんしかほとんど見てなくて。」
壱馬「…うん」
A「追いかけて、突き放されて、でも追いかけて。…ずっとずっと好きだった気持ちは嘘じゃない。1番はその気持ちが本当に強かったし、大きかった。」
壱馬「…うん」
A「でも…脱落の後に壱馬くんに惹かれてる自分も本当だった。」
壱馬「……うん」
A「健太くんへの気持ちは、本当に強かったから。ずっと会いたくて、好きだなって思ってたから。…だから…頭の中いっぱいにしていたものを手放してしまった時に、自分がどうなるのかが怖かった…」
壱馬「……うん」
A「だから壱馬くんといてもいつも罪悪感を感じていたのかもしれない」
壱馬「……そっか。」
A「昨日…壱馬くんと会った後に、健太くんとも会ったの」
壱馬「…うん」
A「…健太くんもね、壱馬くんのことばっかりで。…自分が信じていた気持ちを全部否定された気がして…」
壱馬「…そうだったん…？」
A「…健太くんを信じる気持ちがあったからこそ…翔平にも壱馬くんにもごめんなさいって言ったから。でもそれを壊された時、自分がどうすればいいのか分からなくなった…」
壱馬「…そっか。」
Aはこぼれそうな涙を我慢した。
俯いたまま、口をつぐむ。
壱馬「…Aはほんまに…辛かったな」
長い沈黙のあとのそのポツリとしたつぶやき。
Aはその言葉に、我慢できなくなったように涙を溢れさせた。
壱馬「…こんな一度に色んなこと起きたら、わけ分かんなくなって当然だよな…」
A「…」
Aの瞳からぽろぽろと溢れる涙を、壱馬はそっと手を伸ばして指でぬぐった。
Aが咄嗟に、その壱馬の手に自分の手を重ねる。
壱馬は驚いたように目を見開いたが、少しの間見つめ合った後に息を吐いてその手をそっと下ろした。
そして、口を開く。
壱馬「俺はさ…もう俺を選べとか、言えんし。…でも、最後に伝えておきたいことがあるから、少し聞いて欲しいんやけど、いい？」
Aは涙をぬぐって頷いた。
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美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年7月22日 16時) (
レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
maho(プロフ) - 壱馬は純粋に主人公を本気で好きなんだろうけど、オオカミってパターンなんだと予想します。白雪のさなり、えいとみたいな、本気で好きになってしまった感じ。読めば読むほど壱馬がオオカミにしか見えないです報われてほしいんですけどね泣 (2020年3月21日 0時) (レス) id: da79567676 (このIDを非表示/違反報告)
柑橘(プロフ) - 壱馬くんに報われて欲しいと思うけど、一番疑われずにいた壱馬くんがオオカミだったりして… (2020年3月20日 16時) (レス) id: 54d18da07d (このIDを非表示/違反報告)
りんな(プロフ) - 行動的に晴美ちゃんが無理なら主人公って言う風になった健太が怪しいけど、でもオオカミ？って聞かれた時違うってはっきり言わず信じてまでとしか言えてない壱馬がオオカミなのかなって…壱馬の一途な気持ちが報われて結ばれてほしいけど… (2020年3月20日 11時) (レス) id: ee9f08be42 (このIDを非表示/違反報告)
もえもえ(プロフ) - オオカミは陸と樹かなあ。途中まで健太と結ばれて欲しいと思ってたけど、主人公が行くのは壱馬 (2020年3月20日 10時) (レス) id: 9e80e7d8a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭の花
| 作成日時：2020年3月13日 19時
