四十六匹目 ページ47
sideうらた
俺は彼女の手を引いて自分の膝に乗せて、逃げられないように腕を回す。
普段は俺よりも視線が低い彼女の目線が高いと、小動物みたいで可愛い。
A「今日は立場逆転なんですね。はい、どうぞ」
うらた「たまにはいいだろ？…あーん、美味い！」
A「本当ですか！？お口に合って良かったです」
花が綻ぶように笑う彼女を見てると元気が出る。
どんなに仕事がしんどくても、この笑顔の為なら何でも出来る気がしてる。
うらた「手作りとは思えないくらい美味しいよ」
うらた「また今度も作ってくれる？」
A「もちろんです！食べたいお菓子があれば」
A「言ってくださいね。頑張って作るので！」
はい可愛い、彼女しか勝たん←
俺も料理するの好きだし、一緒に作るのもアリだな。
うらた「お、マジ？甘い物好きだから期待しとく」
A「うわぁ、一気にハードル上がりました…」
うらた「大丈夫。ほら、こっち向けよ」
彼女の頬に触れてゆっくりキスをした。
チョコの味とAの甘い香りが広がっていく。
A「ん、ふぁ、んん、んっ」
うらた「んんっん、んぁ、は、んん」
俺は頬に添えてた手を彼女の後頭部に移し、何度も角度を変えて唇を重ねる。
あれ…何か、身体が熱いのは何だ？
さっき食べたシリアルチョコかカップケーキのどちらかに薬物が紛れてたのか？
やべ、頭が、クラクラしてきた…！
A「はぁっはぁっうらたさん、大丈夫ですか？」
うらた「ああ。あのさ、チョコに何か入れたか？」
A「いえ、何も…え、何？紙が入ってる…！」
うらた「ちょっと見せてくれ」
彼女から手渡された小さなメモには走り書きされた見覚えのある文字を見て衝撃を受ける。
コウテイ{面白半分で少しだけ媚薬を入れてあるわ}
コウテイ{効果は遅効性だから気を付けなさいね}
おいおい、あの女ふざけてんのか！？
チョコの中にとんでもねぇモノ入れやがったな！
Aは肩を上下に揺らすほど、息が上がっていて、赤面した顔に○んだ瞳。
その姿は甘い誘惑へと導いているように見える。
うらた「…なぁ、シてもいい？我慢、出来ないけど」
うらた「お前が嫌なら今すぐ俺から離れろ」
A「やだ。そんなのやだ！シてもいいから！」
A「身体、熱いの、何とかしてください！」
俺に必死に縋り付くように懇願する彼女を安心させる為に優しく抱きしめる。
うらた「分かった。媚薬が抜けるまで頑張れるか？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 167人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちょこ - とてもよかったです！その後話が欲しい！ (2022年8月3日 10時) (
レス) @page50 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やすちん | 作成日時：2021年2月8日 19時
