【urt】海の中で捜し求めていたのは君だった (ページ5)

今日:26 hit、昨日:0 hit、合計:26,488 hit

四匹目ページ5

sideうらた

今日はマジで最悪だった。

獲物には逃げられるわ、女に小柄と言われるわ、破裂した水道管の水を浴びて風邪引きそうになるわで酷い目に遭った。

あの女、次会ったらマジで許さねぇ。

坂田「あ、うらさんおかえりってずぶ濡れやん！」

センラ「これは派手にやらかしたなぁ」

志麻「お前ら見とらんで着替えとタオル持って来い」

坂田とセンラ「あいあいさ～」

着替えはセンラ、タオルは坂田が持ってきて俺に手渡した。

濡れたスーツが肌に張り付いて気持ち悪い。

何とか着替えを済ませ、ソファーでくつろぐと志麻が隣に座った。

志麻「で？どないしたん？珍しく帰りが早いけど」

志麻「ご機嫌斜めやん。お目当ての"彼女"に」

志麻「フラれたんなら慰めようか？」

うらた「違ぇよ。今日も見つからなかったから」

うらた「適当に獲物と戯れてたら邪魔されたんだよ」

坂田「えぇ！？うらさん相手にようやるなぁ」

坂田「どんな子？強い？俺も相手したい！」

うらた「ふん。どうせ勢い任せの雑魚だろ」

うらた「俺が殺すからお前に譲らねぇよ」

坂田「えぇ～？ちょっとくらいええやん」

志麻「俺もその子気になるな。ここに連れて来たら」

志麻「ええんちゃう？おもろいと思うで」

センラ「うらたんを相手に出来るなんて勇敢やんな」

うらた「...明日見つけたら連れて来てやるよ」

うらた「その時は少しなら坂田も相手していいぞ」

坂田「ホンマに？うらさん優しい！」

うらた「間違えても殺すなよ。俺の獲物だからな」

坂田「はーい！」

俺は翌日、ペンギンのアジトの前であの女を待ち伏せしていた。

顔をよく見ると少しだけ"アイツ"に似てる気がした。

ちょっと乱暴に腕を掴んで、オルカの事務所に戻る。

うらた「帰った。昨日の話のヤツ連れて来たぞ」

A「え、あの、お邪魔します...？」

青ざめた表情でいるコイツは昨日とは違う。

服越しでも分かるくらい震えているし。

志麻「ホンマに連れて来たんやwww」

坂田「お！この子やねんな。よお来たなぁ」

センラ「俺はお茶の用意してくるわ～」

A「あ、お構いなく。もうすぐ殺されるので...」

うらた「安心しろ。今すぐに殺さねぇよ」

うらた「坂田の相手して無事でいられたならな」

A「え？私丸腰なんですけど！？」

A「瞬殺されるじゃないですか！」

坂田「アハハ！女の子相手に本気は出さへんよ」

おい坂田、目が笑ってねぇぞ。

ま、お手並み拝見しようじゃねぇか。