【urt】海の中で捜し求めていたのは君だった (ページ24)

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二十三匹目ページ24

落ち込んでいたら涙が溢れて頬を伝って流れた。

泣いてる場合じゃない、強くならなきゃ！

私は乱暴に目を擦ってベッドから起き上がる。

A「お腹空いてるから下に行こうかな」

A「外にいる連中は…え、嘘！？」

何で、ペンギンに向かって来てるの？

さっきまでは別の所にいたじゃない！

A「ジェンツーさん達に知らせなきゃ！」

A「今はコウテイさんがいないのに…！」

A「何としてでもペンギンを守らないと！」

急いで階段を駆け下りると悲鳴と銃声が聞こえた。

くっ、遅かった！

怪我はまだ痛いけど、動かせないわけじゃないし、多少の無茶は仕方がない。

仕舞っていた銃を片手に扉を開けたその先は地獄絵図でも見てるような光景だった。

床には血塗れの仲間が倒れていて、それに触れると温もりが残っていても誰も息をしていない。

その中で辛うじて生き延びていた人がいた。

A「…！ジェンツーさん！」

ジェンツー「Aは無事なのね。良かった…」

ジェンツー「ここは、もうダメ。貴方だけでも」

ジェンツー「逃げなさい。私じゃ守ってあげれない」

A「い、嫌です。私が抱えて走りますから」

A「諦めないでください！さ、掴まってくだ」

【ガンッ！！】

私の背後から銃弾が飛んできて、ジェンツーさんを貫いた。

彼女はそのまま動かなくなり、冷たくなっていく体温を感じながら絶望した。

隊員A「なんだ、まだ生き残りがいたのか」

A「…えして」

隊員B「ん？何を言ってるか分からんが…」

A「聞こえなかったの？返してって言ったの！」

私は精鋭部隊に向かって銃弾を撃った。

弾が無くなると、床に落ちていた銃を拾っては急所を狙って射撃していくのを繰り返す。

精鋭部隊の連中を何人倒しても数が減らなくて、弾も落ちてる銃もなくなった。

【カチッカチッ】

何度も引き金を引いても撃つ事は出来ない。

精鋭部隊の一人が私の胸ぐらを掴み、床に叩き付けてきた。

隊員C「よく見りゃこいつ、上玉じゃん。ラッキー」

A「嫌！何するの！？離して！！」

隊員C「うるせぇな、静かにしねぇとこうするぞ？」

A「ひっ…！？」

男がいきなり私の服を脱がしてきた。

そしていやらしい手つきで私の身体に触れていてものすごく気持ち悪い。

A「どうせ喰われるならうらたさんがいい...！」

うらた「そこで何してる？俺の獲物に手を出すな」

聞きたかった声と同時に銃声が響いた。