Roll the dice : 33 ページ34
うらたにキスされたその日の夜は眠れなかった。
アレは何て捉えたらいいの？
A「早く、気持ちを伝えなきゃ...」
A「好きだよ、うらた。誰よりも一番好き」
ベッドの中で呟くと、恥ずかしさで死にそうになる。
明日もレッスンがあるんだし、もう寝よう！！
戦地に向かうまで彼に気持ちを伝えられなかった。
志麻「来てくれてありがとうな。背中は任せたで？」
A「いいのよ。もちろん任せなさい！」
こちらの紫の旗が上がり、開戦の合図となる。
いよいよ、本番が始まるんだ。
どうか、無事にこの戦争が終わりますように。
後ろの方から誰もいないはずの足音が聞こえる。
騎士A「失礼します。A嬢ですね？」
A「え、私に何か...？」
騎士B「我が第五騎士団長がお呼びでございます」
騎士C「ご同行して頂きます」
私の両脇を抑えて、三人がかりの騎士が無理やり連行されそうになったその時に彼の声が聞こえた。
うらた「俺の主から手を離せ。気安く触れるな」
うらた「お前らの目的は何だ？」
騎士A「ふん、貴様に用はない。丁重にお連れしろ」
A「な！？ちょ、離して！」
うらた「チッいい加減にしろよ、お前ら！！」
騎士A「喚くな、やかましい。斬り捨ててやる！」
A「やめて！彼に乱暴しないで！！」
私の声で騎士は剣を収めてくれだけど、それを合図に第五騎士団へと連れてこられた。
坂田様は私を連行した騎士達を叱り、下がらせた。
話を聞けばどうやらこの戦争はお互いの意思でしてる訳ではなく、親の言いなりらしい。
坂田様は志麻と争いたくないけど、その方法がなくて困っているみたい。
A「それなら、お手紙を書くのはどうでしょう」
A「坂田様の本当の気持ちを書けば」
A「きっと志麻様にも伝わりますわ」
坂田「なるほどな。よし、早速書いてみるわ！」
A「その意気です！坂田様！」
もしもの事があってもいいように、手紙は私が志麻に渡せばいい。
一生懸命に紙にペンを走らせる坂田様の表情は真剣そのものだ。
坂田「よし、書けたで！試しに読んでくれへん？」
A「分かりました。拝見させて頂きますね」
手渡された手紙には坂田様の気持ちが綴られていて、争いたくないという事がよく伝わるものだった。
坂田「どうかな？俺の気持ち伝わる？」
A「ええ、大丈夫ですわ。優しい文章です」
坂田「ホンマに？良かった！」
元気になったみたいで私も嬉しくなった。
Roll the dice : 34→←Roll the dice : 32
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 76人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちか_chika(プロフ) - やすちんさん» ですよね！！！！ (2020年8月24日 19時) (
レス) id: 4c7052c311 (このIDを非表示/違反報告)
やすちん(プロフ) - ちか_chikaさん» うらたさんはイケメンですもんね(確信) (2020年8月24日 15時) (レス) id: 66defb12a3 (このIDを非表示/違反報告)
ちか_chika(プロフ) - うらたん…イケメンかよ！！！←いや、イケメンだよ！！！ (2020年8月23日 9時) (レス) id: 4c7052c311 (このIDを非表示/違反報告)
やすちん(プロフ) - まーかーさん» セトリに沿ったお話なので楽しんで頂けると幸いです。わ！以前のも読んで下さったんですね！ありがとうございます！更新頑張ります！ (2020年8月21日 16時) (レス) id: 66defb12a3 (このIDを非表示/違反報告)
まーかー(プロフ) - すごく続きが気になる...！やすちんさんの他の作品も読ませて頂いたのですが、どれも面白かったです！更新楽しみにしてます(･´ω`･) (2020年8月20日 20時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やすちん | 作成日時：2020年8月9日 0時
