Roll the dice : 17 ページ18
sideセンラ
それにしてもAの戻りが遅い。
さっきのざわつきといい、嫌な予感がする。
センラ「話はもうええやろ。Aのとこ行くわ」
うらた「そうはさせるか。俺が行くから来んなよ」
センラ「"愛しい主"から離れたアンタが悪いやろ」
うらた「"恋人"に八つ当たりして振られたヤツが」
うらた「偉そうに言ってんじゃねぇよ」
マジでムカつくな！？こいつ！！
肩に乗ってるたぬきも腹立つ顔をしとるし。
アカン、相手にしてられんから一旦離れた方がええかもしれへんわ。
何か彼女達のクスクスと品の悪い笑い声が聞こえる。
あんな所で令嬢達が集まってるやん。
その中にAを見つけた。
センラ「そこで何してるん？アンタら」
令嬢G「セ、センラ様！？え、えぇとこれは...！」
どうせ、Aに嫌がらせしたんやろ。
聞かんでもそんなん分かるわ。
俺に好意を抱いてるとはいえ、愛しい人に陰湿な真似をするなら二度と近づかないでほしい。
うらたっていう執事は丁寧にAの顔を拭いてあげていた。
自分以外の男が彼女に触れている所を見ると、ムカつくほど嫉妬してしまう。
A「来てくれてありがとう」
うらた「いえ、お守り出来ず申し訳ありません」
A「ううん、そんな事ないよ。大丈夫」
何なん、あれ...！？
俺の前でAはいつも笑顔やったけど、違う...？
今まで見た事もない彼女の微笑みに目を見開く。
俺と別れてから、うらたに出会って変わった？
嫌や、そんな
胸を貫いたようにズキズキと痛い。
目頭が熱くなり、その場から視線を逸らす。
さすがにこんな俺をAに見せられない。
A「センラ、どうかしたの？」
センラ「な、何でもあらへんよ。大丈夫やった？」
A「ええ。でも、何でこっちを見ないの？」
俺の服の袖を掴んだ彼女は真剣に心配してくれてる。
顔を見なくてもそれは分かる。
センラ「いや、ホンマに何でも...」
A「嘘よ。ちゃんと言ってくれないとダメ」
A「何でも溜め込まないって約束したじゃない」
センラ「...じゃあ、言ってもええかな？」
A「当たり前でしょ。何？」
俺は深呼吸してから彼女に想いを告げる。
センラ「俺はAがいい。ずっと好きやから...！」
センラ「ホンマはあんな別れ方したくなかったんや」
センラ「今度こそ幸せにするから。やり直さへん？」
彼女が隣にいてくれるならそれでいい。
Roll the dice : 18→←Roll the dice : 16
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 76人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちか_chika(プロフ) - やすちんさん» ですよね！！！！ (2020年8月24日 19時) (
レス) id: 4c7052c311 (このIDを非表示/違反報告)
やすちん(プロフ) - ちか_chikaさん» うらたさんはイケメンですもんね(確信) (2020年8月24日 15時) (レス) id: 66defb12a3 (このIDを非表示/違反報告)
ちか_chika(プロフ) - うらたん…イケメンかよ！！！←いや、イケメンだよ！！！ (2020年8月23日 9時) (レス) id: 4c7052c311 (このIDを非表示/違反報告)
やすちん(プロフ) - まーかーさん» セトリに沿ったお話なので楽しんで頂けると幸いです。わ！以前のも読んで下さったんですね！ありがとうございます！更新頑張ります！ (2020年8月21日 16時) (レス) id: 66defb12a3 (このIDを非表示/違反報告)
まーかー(プロフ) - すごく続きが気になる...！やすちんさんの他の作品も読ませて頂いたのですが、どれも面白かったです！更新楽しみにしてます(･´ω`･) (2020年8月20日 20時) (レス) id: f217387575 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やすちん | 作成日時：2020年8月9日 0時
