第九十夜 ページ41
本部へ辿り着いたけど、急に緊張してきた。
私が不安になっちゃダメ！しっかりしなきゃ！
教皇「おお、久しいな。我が教え子達よ」
坂田「こちらへの迅速な対応をして頂き」
坂田「感謝致します」
現教皇様は神学校時代の坂田様とluz様の担当の元教師であり、身寄りのない私を修道女という役割を与えてくださった親代わりの人。
教皇「よいよい。例の混合宣誓の話じゃな？」
luz「はい。彼らは聖水詠唱まで成功させています」
教皇「ほう。あの地下の聖水は純正じゃからの」
教皇「アレに耐えられるとはなかなかやるのぅ」
興味ありげに教皇様はうらたさんを見つめる。
うらたさんは借りてきた猫みたいに大人しい。
教皇「魔族の青年よ、名はなんと申す？」
うらた「…うらたと申します」
教皇「ふむ。聖女Aはお主にとって」
教皇「どのような存在かな？」
うらた「誰よりも愛しくて、守りたい存在です」
ひ、ひぇぇ！！////
教皇様の前で真面目に言ってるうらたさん。
何これ、結婚の挨拶みたいじゃない！？←
教皇「ほっほっほ。それだけ大切な存在かね」
教皇「聖女Aは充分に愛されておるのぉ」
A「き、恐縮でございます…////」
さっきの緊張よりも羞恥心が勝ってる。
顔が上げにくいです。
坂田「本日教皇にお話があるのはこの2人を」
坂田「認めて頂きたい事、混合宣誓を本部で」
坂田「行わせて頂きたい事でございます」
luz「自分からもお願い致します」
坂田様とluz様が教皇様に頭を下げる。
もちろん私もうらたさんも。
私はうらたさんといられるならどんな事でも乗り越えてみせる。
辛くても、苦しくても絶対に諦めたくない！
教皇「ふむ。よろしい、2人の仲を認めよう」
A「感謝致します、教皇様！」
教皇「聖女Aが幸せならそれで良い」
教皇「魔族うらたよ、決して裏切るでないぞ？」
うらた「もちろんです。一生手放したりはしません」
教皇「そうか。それでは儀式の準備をしようかの」
とりあえず、ホッとした。
やまだぬきちゃんもすごく嬉しそう。
教徒A「お待ちください！」
教徒B「お考え直しを！」
突然乱暴に扉が開けられて教徒が何人か入って来た。
なぜか武器を構えてそれをうらたさんに向ける。
うらた「おいおい、冗談だろ！？」
A「そんな…！？」
坂田「お前らは関係ないやろ！」
luz「邪魔しないでくれる？」
どうやらそう簡単には出来ないみたい。
どうすればいいの？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 41人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やすちん | 作成日時：2020年5月28日 10時
